注文住宅を建てる土地の探し方~土地探しの流れや注意したいポイントは?

土地について

注文住宅を建てる土地の探し方~土地探しの流れや注意したいポイントは?

理想の注文住宅を建てるには、その家にふさわしい理想の「土地」を用意することが大前提です。

土地探しは意外と大変な作業です。
希望の条件に合う物件になかなか巡り会えなかったり、ようやく見つけても法律や条令などによって理想の注文住宅が建てられなかったりすることもありますから、慎重に進めなければなりません。

そこで、注文住宅を建てるための土地を探すときに注意したいポイントを、土地探しの流れにあわせてまとめました。
これから土地探しを始める方も、土地選びに迷っている方も、ぜひご一読ください。

  • 1.注文住宅を建てる土地探しのおおまかな流れ


    最初に、注文住宅を建てる土地を購入するまでの流れについて、簡単に説明しましょう。

    土地探しはまず、理想の土地の条件を決めるところから始まります。住みたい地域や周辺環境といった「エリア」、家族構成やライフスタイルなどにあわせて必要な「土地の広さ」、そして「予算」。

    この3つの項目は、不動産会社などで探してもらう際にも最低限必要な情報ですから、家族で話し合いながら明確にしておきましょう。

    「エリア」「土地の広さ」「予算」が決まったら、土地探しのスタートです。
    一般的には、インターネットの不動産ポータルサイトなどで希望条件を入力し、いくつかの候補を絞り込んだら土地を管理している不動産会社へ問い合わせるという流れで進めます。

    不動産会社が持つ物件情報を確認して、気になる土地をいくつかピックアップしたら、不動産会社の方に案内してもらいましょう。
    現地に到着したら、土地の状況や周辺環境など現地調査を行い、理想の条件に見合う物件が見つかったら売買契約を結ぶ、というのが一連の流れです。

  • 2.土地探しの依頼先は不動産会社だけじゃない


    上記の流れは、不動産会社に依頼して土地を探すケースで説明しましたが、不動産会社に頼らない土地の探し方もあります。
    たとえば、注文住宅の建築を依頼する施工会社の中には自社物件を持っている会社もあり、土地探しと家づくりを一緒に進められる場合もあります。

    ここで、不動産会社と施工会社のどちらに依頼すると良いか、それぞれの特徴を踏まえてお伝えしましょう。


    不動産会社に依頼するメリット

    不動産会社に依頼するメリットの一つが、情報量の多さです。
    不動産ポータルサイトなどに掲載されていない非公開物件を多数扱っていますから、希望条件に見合う土地を提案してくれることもあるでしょう。

    また、地域の情報に詳しいことも不動産会社に依頼するメリット。
    希望するエリアの土地相場や、学校や病院など生活に必要な施設の情報、どのような人が住んでいる地域なのかといった近隣の情報なども伝えてくれますから、その土地でどんな暮らしができるかを具体的に描きやすくなります。

    ただし、施主の建てたい理想の注文住宅を把握したうえで土地を提案してくれるかといわれると、難しいかもしれません。
    不動産会社は土地探しのプロではあっても、家づくりのプロではない会社も多く、案内された土地で理想の家を実現できないケースも少なからずあるようです。


    施工会社に依頼するメリット

    施工会社に依頼するメリットは、家づくりの観点から土地を提案してくれることが挙げられます。
    土地の状態や周辺環境を一緒に確認しながら「ここならこんな家が建てられる」と具体的なアイデアをもらえたり、「地盤が弱いから土地改良が必要」といった注意点を教えてもらったりと、専門家の目線で的確なアドバイスが得られるでしょう。
    また、施主の理想の注文住宅を把握したうえで土地探しを手伝ってくれますから、条件にあった土地を探しやすいことも施工会社に依頼するメリットです。

    資金計画の点でも、たとえば土地の価格が想定した予算をオーバーした場合には建築費用を抑えてカバーしてくれる、といった提案が可能なケースもありますから、全体の予算管理がしやすい点も施工会社に依頼するメリットといえます。

    一方で、不動産会社ほど物件情報を持っている会社は少ないので、提案してもらった物件よりも好条件の土地に巡り会えない場合もあります。

  • 3.物件情報のチェックポイント


    不動産会社でも施工会社でも、最初に案内されるのが物件情報のチラシ(不動産広告)です。
    土地の形状を模した図面や物件価格のほかにも、不動産広告にはさまざまな情報が記載されています。
    これらの情報を読み解けるようになれば、物件探しがよりスムーズに進められますので、以下の点をぜひ把握していただければと思います。


    建ぺい率・容積率

    建ぺい率とは、その土地に建てられる建築面積の割合の上限を示します。
    また容積率とは、延床面積の割合の上限のことです。仮に、50坪の土地の建ぺい率が50%、容積率が100%とした場合、建築面積は25坪、延床面積は50坪までの家なら建てられるということになります。

    これらの制限を知らないと、理想の広さや間取りの注文住宅が建てられない土地を購入してしまう可能性がありますので、必ず確認しておきましょう。


    用途地域

    用途地域とは、その地域に建てられる建物を制限した、自治体が定める都市計画のことです。
    「第一種低層住居専用地域」「中高層住居専用地域」「商業地域」などの種類があります。
    これがわかると、現地に行かなくても周辺環境やどんな施設があるかといった地域の様子をイメージしやすくなり、土地探しを効率的に進められるようになります。

    たとえば「第一種低層住居専用地域」の場合、住居のほかにも学校や児童厚生施設などが建てられるエリアです。
    なお、コンビニやスーパーなどの施設は建てられないので、閑静な住宅街が広がっている地域だとイメージできるでしょう。

    「中高層住居専用地域」だと、コンビニやスーパーなども建てられるので、徒歩圏に買い物ができるお店を求めている方には適しているかもしれません。


    高さ制限

    建物の高さに、上限が設けられている土地もあります。先ほど紹介した第一種低層住居専用地域では、建物の高さが10mまたは12mまでと制限されている土地もありますから、3階建て以上の家を検討されている方は注意が必要です。

    このほか、「道路斜線制限」「北側斜線規制」などの記載がある土地にも高さ制限が設けられていますので、不動産会社や施工会社に確認しておきましょう。


    建築条件

    「建築条件あり」と表記されている土地は、「指定した施工会社でしか家が建てられない物件」です。
    注文住宅を依頼する施工会社が決まっている方は、「建築条件あり」の土地では、その施工会社で建てられない場合がありますので注意しましょう。

    なお、施工会社に依頼して建築条件を外してもらうことも可能ですが、土地の価格がアップすることがあります。


    「古家あり」物件の注意点

    不動産広告に「古家あり」「現況古家有」などの表示がある土地には、古家が残っています。
    こうした物件の場合、古家の解体費用は誰が負担するかを確認することが大切です。

    解体費用を買主が負担しなければならない場合は、土地の価格とあわせて検討する必要がありますし、それに加え登記費用(滅失登記)も買主負担になる物件もあります。

  • 4.現地でのチェックポイント


    物件情報のなかから気になる土地を見つけたら、現地に案内してもらいます。
    そこでも、必ずチェックしておきたいポイントがありますので、以下の点を把握しておきましょう。


    日当たり・風通し

    現地に行ってまず確認したいのが、日当たりや風通しです。
    周囲に高い建物などがあると、日当たりや風通しが悪くなる恐れがあります。

    また、隣に広い空き地がある場合、将来建物が建つ予定があるかもしれません。
    それが建つことによって、日当たりなどの環境が悪くなる可能性もありますから、空き地の建築計画についても確認しておきましょう。


    地盤の状態

    雨の日に現地へ訪れると、土地の水はけや雨水の流れなどが確認できます。
    雨水が土地に流れ込まないか、水の溜まりやすい場所がないか、といった点もチェックしたいポイントです。

    また、地盤の良し悪しは見た目では判断できず、専門家の調査が必要です。
    不動産会社や施工会社に確認してもらい、場合によっては調査を依頼しましょう。


    隣地境界線

    不動産広告の図面には、土地の形状をおおまかに記してあるため、実際の土地と相違がある点は図面にメモをしておきましょう。

    特に注意したいのが、隣地との境界線です。
    新しい分譲地などではありませんが、古い住宅街だと境界線があいまいな土地もあり、建築工事が始まってから近隣トラブルが発生するというケースも稀にあります。
    境界線は必ず確認しておきましょう。


    周辺地域の様子

    近くのスーパーやコンビニ、学校、病院、駅など、生活に必要な施設も確認しておきましょう。

    車で確認するだけでなく、徒歩でも確認することがポイントです。
    土地の周辺を歩きながら、通学路の危険箇所や子どもが立ち入りそうな危険な場所なども気づきやすくなります。
    また、災害時には車での移動ができない場合もありますから、最寄りの避難所へのルートなども歩いて確認することをおすすめします。

    このほか、道路状況も平日と休日、日中と夜間では違う地域もありますので、それぞれ時間を変えてチェックしておきましょう。

  • 5.まとめ


    土地探しでもっとも手間がかかるのが、現地での確認です。
    これを怠ると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性がありますので、ここで説明したことを参考にしっかり確認しましょう。

    リューケンハイムでは、理想の土地探しから家づくりまでトータルでサポートしています。
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